桜散る

東京医科歯科大学の博士課程の二次試験を2月2日に受験した。その結果発表があり、自信満々で掲示板を見に行ったんだけれど、残念ながら不合格だった。

そもそものきっかけ

大学卒業後に配属された部署は、社内むけのアプリケーションを作る部門だった。ソレはソレでやりがいのある仕事だったんだけど、10年も同じような事をやってると飽きてくるし、どうしても折り合いのつかない上司が居て、いい加減耐えられなくなってきてたし、、、って頃に、以前、お客さんだった部門の人から、「ウチの仕事を手伝ってくれ.データベースの知識がある人が欲しいんだ。ちなみに、遺伝子とか興味あるよね?」と誘われた。社内で公募制度があるので、それを利用して、異動した。
もともと「大学は農学部に入って、バイオテクノロジーをやるんだ」と高校の頃は思ってたりしたんだけれど、そうは事は進まず、結局プログラマになっていたワケで、そんなオレには正直言って、部署内で飛び交っている言葉がサッパリ理解できなかった。そんなだったんだけれど、ちょうどバイオインフォマティクスブームもキていたし、「これからはそういう人材も必要」っていう空気にもなってきてたので、そういう教育を何度も受ける機会ができた。
いろいろあって、その部署はもう消滅してしまったんだけれど、最後の機会に恵まれて、「オミックス」関連の講義を東京医科歯科大学で受講する機会に恵まれた。この講義を修了すると、東京医科歯科大学の博士課程(社会人のコース)を受験する権利がいただけるということで、、、、、なんだかんだで大学は学部しか出ていなかったオレだけれど、修士をすっ飛ばして博士課程の受験資格をもらうことができて、2月2日に受験してきた。

試験当日

英語と小論文と面接試験だった。そんなに難しいって感じたわけでもない。まあまあできたと思ってた。試験会場はアジア系留学生が多い様だった。彼等と英語の点数を比べられたら負けるな、、、と、思わなくはなかったけれど、しかし、要点を押さえた回答はできていたんじゃないかと思ってた。

そして合格発表当日

掲示板に貼りだしてある紙を3回くらい見直したけれど、オレの受験番号はなかった。
正直なところ、年間60万円くらいかかる学費をどう捻出するか?(折からの不況でボーナスも減らされてるし、子どもたちにもお金がかかるようになってきてるし)という辺りの問題が解決しておらず、「合格したけれど、入学は辞退します」って推薦状を書いてくれた指導教官に言いに行くわけにもいかないし、教育ローンを組もうか、親のスネを40歳にもなってかじろうか、奨学金はもらえるだろうか、、、とか、いろいろ考えてた。だけど、その辺りの問題は、不合格だったことで、あっさりと解決した。

さて、これからどうするべきか。とりあえず、医者でもなく、製薬企業勤務でもないオレだけれど、次の世代のために医療の観点で貢献したい。そう思って、オミックスという観点でいろいろと研究を始めようとしてたいたところだったのだけれど、「不合格だった」ことで、終わりにしてしまうのも惜しい。会社の本業では、医療系の開発をする部署ではなくなってしまったのだけれど、アンダーザテーブル的に自己啓発として研究をすることについては、上司も文句は言わない(お金を使わないのであればという条件はつくけれど、むしろ推奨されている)ので、ぜひ続けたい。
でも、社会人学生という身分がない状態で、この先、お金も払わないで大学の先生について勉強するワケにもいかないし、本当にどうするべきか、悩んでいるところだ。