僕が禁煙した時の話

大学生になり、親元を離れて暮らすようになった僕は、いつの間にか喫煙者になっていた。若気の至りというヤツだ(遠い目)。
会社に入ってからも、喫煙室に入り浸ってた。2日で3箱くらい吸ってた。よく言われる「タバコ部屋コミュニケーション」というヤツはあって、普通には会えないような人と話をしたり、社内のいろいろのゴシップネタ的なうわさ話も聞いたり、それはそれで有益な時間だったんじゃないかとも思う。

きっかけ(1)

大学時代、何度か禁煙したことがあった。最長では1年くらい続いたんじゃなかったかな。きっかけは簡単で、好きな女の子ができて、その子が「タバコ嫌い」って言ってるって聞いたからだ。でも、ある日、ちょっと嫌なことがあって酒飲んでる時にタバコもつい吸ってしまった。一度吸うとダメだね。

きっかけ(2)

ある台風の夜だった。その頃は大学をもう卒業していて、会社の寮に住んでたんだけれど、台風の夜に、タバコを切らしてしまった。寮にはタバコの自販機が有ったんだけれど、マイルドセブンライトとかキャビンとか吸いたくもない銘柄しかなかったし、でも外は暴風雨で買いにいけないし。
結局、翌朝、いつものように通勤で最寄り駅まで行く間にタバコを買うチャンスは有ったんだけれど、「なんか、もう数時間禁煙してるんだし、せっかくだから続けてみるか」って気分になっちゃうと、もう買う気になれなかった。
これが、意外と長く続いた。
実は、この後完全に禁煙したワケでもなくて、社員食堂で昼食を食べた後なんかに「一服する?」って言われると、奢りのタバコは吸うワケだ。完全に余談なんだけれど、同僚で目の不自由な人がいて、その人と一緒に社員食堂にお昼ごはんを食べに行くとメニューを選んであげたり等のお世話をすることになるので、彼は多分そのお礼ってことで、僕に快くタバコをおごってくれてたんだと思う。
まあ、そんなワケで、週に何本かは吸う機会があったんだけれど、自分では買わなくなって、そうなると「なんかせっかく吸ってないんだから、もう少し続けようか」って気分になってくる。もうそうなると買いに行くのも面倒。

で、気がついたら、もう15年くらいタバコを吸ってないワケで。
夢に見ることがあって、「あっ!タバコ吸っちゃった。あーあ。」って思って目が覚めて、「オレ、タバコすってないよな。夢だったよな。」って思う日もあった。だけど、もうここ数年間はそんな夢すら見なくなった。
でも、多分、今でも「禁煙状態」であって、完全にやめられたワケじゃないんだろうな、って思う。根拠はないけれど。

今、コンビニなんかで、当時と比べてはるかに高くなっているラッキーストライクを買ってる人を見ると、ちょっとお気の毒だなって思う。
ラッキーストライクというとシュワンツが乗ってたRGVΓ500はカッコ良かったなってのは、また、別の話。